今月のトピックス Vol.27 【膣縮小術】 もう一度「貴女」を生まれ直す! ~2種類の膣縮小のための外科手術~

美容医療の最新の話題をお伝えする「今月のトピックス」。今回は、前回に続いて女性の「言えない」お悩み解決に役立つお話しです。
 


 
 出産や加齢によって膣や骨盤を支える筋肉などがゆるみ、膣の内部が広がってしまった方、また、出産経験がなくても膣の締まりが悪いとお悩みの方がいらっしゃいます。前回は、そんな方のためにヒアルロン酸注入のプチ整形をご紹介しました。実は、私が考えていた以上に反響があったので今回は外科的なアプローチをご紹介します。

 

 

外科的膣縮小術

 膣の内部には粘膜のひだがあります。このひだは、幼少時には厚く膣内部を狭くしていますが成人になるにつれ薄くなります。初めての性交で出血していわゆる処女膜が破れるという状態は、粘膜のひだが男性器の挿入で損傷することで起こります。ただ、初めての性交でも出血しない方もいらっしゃるので一概には言えませんが、成人してからの膣内の粘膜のひだは男性器を含む異物の挿入や出産により薄くなり、広がります。また、加齢による筋肉の衰えで膣が広がる場合もあります。
 外科的な膣縮小術には2種類あります。一つは独身で出産経験のない方(未産婦)向けの「膣粘膜縫縮術」。もう一つは出産経験のある方(経産婦)向けの「肛門挙筋(括約筋)縫縮術」です。出産時には胎児による産道口の自然裂傷を防ぐために会陰切開が行われます。婦人科のドクターによっては出産に重きを置くため切開後の縫合が丁寧でない場合があります。そのために膣の入り口が広がってしまう場合があるのです。※帝王切開は該当しません。

 

1.膣粘膜縫縮術

膣粘膜会陰を切除して縫合、縮小します。内側の膣粘膜、外側の筋肉層まで縫い縮め、子宮に繋がる細い袋状の器官を狭くします。

 

2.肛門挙筋(括約筋)縫縮術

膣粘膜会陰を切開し、肛門挙筋(括約筋)を露出します。肛門挙筋を縫い合わせた後、膣粘膜会陰を縫い合わせて縮めます。

 

施術の流れ

  1. 1.カウンセリングを行います
    患者さまの現在の状態やご希望をお聞きします。患者さまの中には膣がゆるいかどうか診てほしいとおっしゃる方がいます。あくまでも個人差があるため、内診は行いません。
  2. 2.施術当日
    膣粘膜縫縮術の場合は局所麻酔、肛門挙筋(括約筋)縫縮術の場合は硬膜外麻酔を使用します。肛門挙筋(括約筋)縫縮術では前日に血液検査を行います。施術時間は60分ほどです。
  3. 3.施術後
    日帰りです。施術後はクリニックで少しお休みいただき止血用のタンポンを挿入します。タンポンは翌日には外していただいてかまいません。数日は微量の出血が考えられますのでナプキンをご使用ください。術後に痛み止めや抗生剤を処方します。

アフターケア

● 微量の出血が数日続くかもしれません。ナプキンをご使用ください。大量の出血がある場合や気になることがあればご連絡ください。
● 施術当日、麻酔がきれたあとの痛みがある場合は痛み止めや抗生剤などを内服し安静にしてください。デリケートな部分ですから翌日までは体を休めることをお薦めします。
● 1週間後に検診にご来院ください。
● 当日はシャワーもお控えください。翌日以降シャワーが可能です。バスタブにつかるなどは1週間後の検診時に判断いたします。
● 飲酒、運動なども1週間後の検診時に判断いたします。
● 性交は1カ月はお控えください。
● もともと女性の体はデリケートです。膣内に異物を挿入する、激しい力を加えるなどの性行為は絶対におすすめしません。

施術に関するリスク

● 手術中の感染がゼロではありません。手術後の感染、合併症の可能性があります。
● 術後感染のリスクが高まるため生理中の施術は行いません。

 私は消化器外科の経験もあり、今回のような膣縮小術には慣れています。特に肛門挙筋(括約筋)縫縮術を美容クリニックで行えるドクターは、国内でもそういないはずです。ご結婚され、お子さんが生まれて周囲からは幸せな生活を送っていると思われている方でも日常生活に支障がでるほどの悩みを抱えている方もいらっしゃいます。何らかの解決策をご提案しますので、まずはご相談ください。また、独身の方でパートナーに指摘されて悩んでいらっしゃる場合ですが、手術を受けて1カ月間は体のため、ダウンタイムがあるので性交できません。私個人的な気持ちとしては、女性として大きな手術を受けるのですから今後はパートナーに失礼なことを告げる男性を相手にはせず、ダウンタイムの間に1人の女性としても生まれ変わって新しい恋をみつけてはいかがでしょう。良いセックスライフは男性のためではなく、女性のためでもありますから。
コムロクリニックは、皆さんの素敵な人生を応援しています!


 これからもさまざまな施術をご紹介します。ぜひ、参考になさってください。